令和3年度に固定資産税評価額の評価替えがあり、沖縄県北中城村ライカムの区画整理地の評価額が 3.0倍 に上昇しました。米軍アワセゴルフ場の返還後、区画整理が完了したことによる、土地の価値の上昇を反映しています。
地価がいきなり3倍って高すぎませんか?
区画整理後は土地の利便性が高まるので2倍程度に上がることはよくあるようです。でも 3倍 はいくら何でも高すぎると不審に思った土地所有者の一人が北中城村役場税務課に情報開示を求めて評価法を確認したところ、どう見ても法律(地方税法、固定資産評価基準)を逸脱した瑕疵ある評価方法によって、不当に高額に評価されていることが分かりました。
簡単に言うと、北中城村は、アワセ区画整理地区内でイオンモールライカムの敷地となっている「第4街区」の土地の評価において、固定資産評価基準の「市街地宅地評価法」で定められた「標準宅地の選定」の手順を不法に省くことにより、不当に高額に固定資産税評価額を決定しているのです。この約 180,000 ㎡ ( 5万5千坪 ! ) もの土地が、客観的な鑑定評価を受けることなく、区画の外にある別の高額の土地に準じて評価されており、明らかに評価の誤りを生じています。
これに対して、当の土地所有者は、令和4年6月に北中城村固定資産評価審査委員会に対して不服を申し出て、審査を受けていました。北中城村との間で2往復ほど文書で弁明・反論が行われ、申出人は村の評価法に誤りがあることを重ねて指摘しましたが、審査委員会の決定は「棄却」でした。
審査委員会の委員が不動産鑑定士や弁護士等ではなく、土地評価や税務の専門家でもないことを知っていたので棄却という結果に驚きませんでしたが、それでも、その「決定書」の内容の希薄さには失望したといいます。その内容は、ほぼ北中城村の主張をなぞっただけ。申出人の主張について実質的な審議をした形跡がありません。村の主張と同様、固定資産評価基準や北中城村土地評価事務取扱要領の文面を繰り返しただけの内容でした。評価基準に定められた手順が遵守されていないとの申出人の主張の当否についても、何ら意見が付されませんでした。これでは審査会の形骸化と言われても仕方がありません。
今後、当の申出人は棄却の処分の取り消しを求めて、行政訴訟を提起するといいます。
本サイトでは、今回の固定資産税評価額決定とその後の審査結果が不当なものであるとの主張に賛同し、代表世話人「ライカム マモル」(ペンネーム)が任意団体として「ライカムの土地を守る会」を組織し、ライカム地区の土地への過大な固定資産税の課税を是正すべく活動を行っていくものです。
問題となった第4街区には、約380筆の土地があり、多数の地権者がいらっしゃいます。固定資産税評価額の上昇に対して「高い」か「妥当」かはそれぞれの意見があると思いますが、おそらく土地所有者やその家族、関係者の多くは「高すぎる」と思われたのではないでしょうか。実際に、村の評価法に誤りがあるから高いのです。
本サイトでは、SNS等も用いて、北中城村の評価法について情報提供し、実際にその評価法が誤りであるかどうか、広く皆さんの意見をお聞きしたいと思っています。その上で、過大な課税を是正するという趣旨に賛同していただける方には、是非とも何らかの形で本会の活動への支援をお願いしたいと存じます。
ぜひとも今後の展開にご注目いただきたいと思います。
「ライカムの土地を守る会」 代表世話人 ライカム マモル